MYZのクライアントから、また画像が送られてきた。
夏に向けてタープを張ったと。
ギリシャの島々を旅した時に目にしたのは、どの家でも各々に自作テントなどを張って、
自分なりにカスタマイズしていた。
家って、こういう事だと思う。
どんだけ自分でいじるかで、大きく差が出る。
ヨーロッパのsobeやapartなどの安宿は、どの部屋でも自分達で改造していて、それが魅力的。
業者さんが全てを作り上げるいわゆる良いホテルは、世界中どこ行っても同じで記憶に残らない。
設計者の僕達より、その家のクセとイイとこは、住み手が一番知っている訳で、より良くするのは結局住み手自身。
すばらし。。。
MYZのクライアントさんから、前からお願いしていた外構の画像が届く。
設計の時から、外構はいわゆる奇麗な外構ではなく、雑草まじりのジャンク感がいいね〜と狙っていた訳だが、
ワンシーズン経って、ようやくその感が出てきた。
草花が無造作に乱立し、平板には被り気味にクローバーが生い茂る。
洋芝もぴゅんぴゅん育って。
後はリスとかが、ここをピョンピョン走り回ってくれたら、もうロンドンのハイドパークみたいだ。。。
MYZのクライアントから一枚の画像が届く。
「はしご入手しました!」ってメール。
設計では、クライアントが希望していたスチール階段であったが、予算の関係で断念。
ていうか、「はしごの方が雰囲気いいんじゃない」って感じで、実際はポジティブ側な断念であった。
そんで、クライアントの祖父が屋根を修理する際に使ったりしていたものらしく、いい意味でシャビーな雰囲気がかわいい。
棚を自分で付けてみたり、ペンキで色変えてみたり、壁に穴開けて絵を飾ってみたり、花をたくさん植えてみたり、
使い手が建築をどんどん育てて、カスタマイズして、楽しむ事に意味があって、建築家が最後まで作り上げるってのはつまらない。
住宅は、使い手がフィニッシュするというか、永遠に変化し続けて、完成しない位がいいんだと思う。
だから、僕は余白を残しておく。
ということで、僕のクライアントは皆、日曜大工がすごく上手で、センスが磨かれてきている。
そんなのを手伝ったり、メールで写真を見せてもらったりする事に、みょーに幸せを感じる。。。
昨日に引き続き、ASEの撮影。
この物件、小さな建物だけど、さすがに築100年だけあって、かなり想定外の事が多く手間がかかったのと、
自主施工によって、色々な人に手伝ってもらって、やっとできた。
しかし正確にいうと、まだまだ直したい部分はあるので、永遠に完成しないのだと思う。
許されれば、もっともっといじってみたい。
少年のプラモ感覚?みたいな。。。
撮影って、シャッター音だけが鳴り響く、涼しいイメージがあるが、建築の撮影は、すごく瞬発力がいるし突破力がいる。
いつも頼んでいる建築写真家の鳥村さんは、把握しやすい構図・僕のイメージを読み取りながらの細かい気配りがある。
そんで彼への信頼はどんな時でも、「やり切る感」を感じるところ。
仕事ってスムースに流すとスマートだけど、体力と脳みそ絞り切る程やり切るのって世の中意外に理解がなかったりするかもしれない。
問題について攻めなかったり、リスク恐れたりするのって、つまらないし報酬の意味が無い気がする。
僕は仕事って、そういうもんだと思う。
でも正直、昨日に引き続き、僕はヘロヘロ。。。