NMNの大工工事。
建て方が終了してからは、大きく目立った変化が無いようだが、着実に進んでいる。
内部の造作工事とは、隠蔽部の補強なども含め、細かい作業の積み揚げ。
これらのクオリティは、大工さん自身の腕とプライドによるところが大きく、監理者の僕達は前もって、指示・指摘をするが、最終的には大工さんによって大きく左右する。
NMNは、僕達設計者の意図を考えられながら作業され、十分クオリティが保たれている。
過去に何を言っても違った解釈で作られ、作り直せば壊した粗が出るような辛い現場も経験している。
現場は、結局人で決まる。
皆が同じベクトルで物事を考えていればうまくいく。
今年最後の現場を気持ちよく見れて、いい締めくくりとなった。
現場の皆さん、引き続き来年もよろしくお願いします。
今日は、外壁木部の自主施工の塗装。
事務所からも総出で、オスモさんにも協力してもらって。
天候が良く、段取りもよかった為に、スムースに作業は進む。
うん、待てよ。
そう言えば、自主施工のお手伝いはもうやらないと決めていたはずだ。
いつも腰痛が発症するし、事務所の仕事は完全ストップ。
おまけに本業の監理業務がおろそかになる。
ということで、もうやらないと決めていたはず。
といっても、僕達がお手伝いすることで見積がまとまり着工できるのであればやるしかない。
最近、いつもそうだ。。。
僕ももう40を過ぎた。
いつまでやれるだろうか。
といっても、自分が設計した建物に少しでも触れられるの事は、内心嬉しい。
色々と相反する心と体が、40を境にバランスを保てなくなってきている気もする。
どの建築家よりも元気でいたい。
だから、来年は体力を取り戻す事を一番の目標にする。。。
NMNの現場。
順調に進むNMN。
順調は喜ばしい事だが、あまり順調に進むと少し寂しさを感じる。
現場打ち合わせを行い、細かく見ていくと、気になるところが見えてくる。
やはり住宅は難しい。
構造だけの状態〜壁が張られる〜仕上げが張られる、と工程の度に見え方・感じ方が変化する。
毎回変わる変化がオモシロイ。
今日は、NMNの上棟。
現地に着くや否や、建物のフレームが目に入る。
いいな〜。
ボリューム感とプロポーションが、とってもいい。
僕の建築は、常に複雑に見えないように、簡単に見えるように設計をするようにしている。
それは、建築の主題は人間で、建築そのものが主題だと考えていないから。
だから、複雑な見え方や構成は、邪魔だと考えている。
そして、構成をシンプルにすること、見え方をシンプルにする事は、複雑の先にある。
住宅の要素は複雑で、小さなスケールに詰め込まなければいけない。
その数多くの要素をそのまま形にすると”フクザツ”になる訳だから、それをシンプルな構成まで持っていくには、突き詰めなければいけなくて。
簡単そうなフォルムほど、設計は難しく、現場は苦悩する。
材料のピッチ、部材のサイズなど、設計上の小さなミスが、露骨に現れる。
作れば作る程、その難しさを感じるようになる。
“シンプル”ってムズカシイ。