no.555 architectural design

今日は、FMMのクライアントとHSKを視察に。
HSKは、何度も現場に来ている訳だが、なぜだが毎回引き渡し後に来るのは、妙に緊張する。

僕は、出来た瞬間ではなくて、住み出してからこそ良くなるという考え方で設計しているので、もちろん自信を持って設計している。
それでも、「どうだろ、大丈夫かな〜、どうなってるかな〜」と、少しだけ不安なんだろうな。

で、到着すると、手放した「家」が、ちゃんと施主の手によって「ウチ」になっていた。
まだまだ引っ越ししたてで、3.5t車x2台分のダンボールの山だったが、それでも着実に「住まい」として、ちょこちょこ工夫されている。

実は、HSKはスタッフのカノちゃんの自宅な訳だが、旦那さんもかなりのニッチな人で、オモシロイツールで盛りだくさん。
二人がスウェーデンに済んでいた頃に溜め込んだ家具や雑貨が無造作に置かれながらも、その雑多さにセンスを感じる。
まあ、とにかく家中、オモシロイものだらけ。

見ているだけでこちらがワクワクしてくる。
家はくつろぐ場でもあるが、ウチにいてタノシイなんて最高なんだけど、本当はこうあるべき。
重要なのは、住まい手にフィットしていて、その本人達が楽しいかどうか。
それが僕が考える「ウチ」なんだな。

今、進行中のFMMもMRMも、同じくらいニッチなクライアントだからオモシロイものになるでしょ〜。。。

今日はいつもお世話になっている塗料メーカーのOSMOさんの協力の中、木部の自主施工。
今回もかなりのボリューム。
午前、飛ぶ取りを落とす勢い。
午後、ペースダウンし、且つ無口。
仕方ない。。。

それでも目標までなんとか仕上げ、明日も続く。

OSMOの方々には、いつも感謝し切れない程、お世話になっている。
ウチの物件が達成できる大きな一役を担っている。
ということで、たまにはお礼しなきゃと言う事で、大森の繁華街で乾杯。

腱鞘炎ぎみの手首は、ビールすら重く感じるが、それでも汗をかいた後の一杯はうまいもので、そんな痛み等忘れる。

HSKも一日一日、家らしくなってきていて、ワクワクする。

HSKの施主検査。
まだまだ塗装工事は残っているものの無事施主検査を迎える。
でも、よくここまで来れたな〜。

それは施主自身、設計者を変えてまで僕に依頼し、振り出しからやり直す時間とパワー。
そして、僕自身も達成しなきゃなという不安と覚悟。

信じれば叶うんだ。と僕はいつも奇跡的になんとか達成してきている。

まあ、検査が終わっただけで、自主施工も大量にあるし、まだまだ続く。。。

今日は、施主との漆喰塗り。
漆喰はIKSで散々塗ったので、もうお腹いっぱい。
の、はずだが、しばらくやっていないと意外に楽しみだったりする。
施主の友人も集まり、終始スムースに進行。

デザインして設計図描くだけではなくて、施主と一緒に汗流すことで、イエというモノがウチという愛着のあるものに変わっていく。
そして、施主はこのウチに対して「いじる」ハードルが低くなり、どんどん管理しやすくなっていく。

ウチはモノではない。
ウチは家族の「コト」を作る安らぎの場であって、遊び場でもある。

段々僕も体力が落ちてきていて、毎回自主施工のお手伝いをしていると、しんどかったりするし休みもなくなる訳だが、これを続ける理由は、多分これが僕にとっても施主にとってもベストなんだろうな。

今日も満足感と疲労感いっぱいで、高速を飛ばしてウチのお風呂を目指して帰る。。。

今日、HSKの完了検査も無事終了。
あとは引き渡しに向け、最終の詰めと残された施主施工のお手伝い。

帰り際に、テラスからさりげなく見える紅葉。
実際、テラスに出ると素晴らしいダイナミックな景色なのだが、こういうチラッと見えるさりげない景色が僕は好きだ。
これから家族が、普段の生活で無意識に目にする景色だろう。

お茶を飲みながら見えるこんな心休まる自分だけの景色が、家族の時間を豊かにする。。。