昨晩遅くにサモス島入りしたのだが、ここはあくまでも経由地なので、朝8:30の船を予約してあった。
しかし、港に行くと人がいない?
ここでは、ギリシャとトルコとの国境にあたるので、入国審査もあるはずなのに。
しばらくすると、近くの旅行会社がパラパラと空いてきたので、各デスクに問い合わせると、「今はそんな便は無い」と。
なぜか夕方17:30に1本あるだけ。
チケット代ももったいないが、何より時間がもったいない。
ただ、無い便をどうしろといっても仕方ないので、とりあえず、このチケットで夕方の便に乗せてもらえる交渉をし、
苦戦はしたものの交渉成立。
ということで、時間の有効活用に切り替え、サモス島を探索することとした。
「ピタゴラスの定理」で有名なピタゴラスの生まれた港町がある。
この辺りは、小さな街並で、ゆったりした時間が流れている。
街並に良く見かけるレモンやオレンジの木が乾いた街並にマーキングしているようでかわいらしい。
素朴な町並みが、ビビッドな色を強調していて美しい街。
夕方にサモスを出発し、1.5時間程でトルコのクシャダス入り。
そこで初のトルコ料理で夕食をとり、バスでデニズリに向かった。
トルコ料理は、味付けが日本人向けなので、ほっとする。
そこから、バスで4.5時間程かかり、デニズリに着いたのは夜の24:00頃。
明日は、パムッカレに朝日を見に行きたいので、ホテルに入っても寝れる時間は3時間程度。
古いバスターミナルなのだが、人がそこそこ居るし、寒くもないのでベンチで寝る事とした。
サントリーニ島を午前中に出発し、ミコノス島へ3.5時間程で到着。
できる事なら、サントリーニから直接トルコ入りしたかったのだが、色々なルートがあるものの、
ミコノス島+サモス島を経由するのが、この時期の便としては得策のルートであった。
しかし、このミコノス島が以外と良かった。
ミコノス島には、良いビーチがいくつかある。
その中でも最もソフィスティケートされているのが、一番遠くにあるスーパーパラダイスビーチ。
ほとんどの人は、手前にあるパラダイスビーチに行く。
なぜかこの時期はバスが走っていないし、船の乗り継ぎ時間が迫っているので、時間的に厳しい気もしたが、
行きたくなったところは、悩まず行く事にしているので、ここでも強行。
人が少なく、確かに洗練されたビーチだった。
泳いでいたのは僕だけですけど。。。
無事ビーチを堪能し、20:30頃ミコノス島を出発し、23:40頃に
サモス島へ到着。
昨晩webでリザーブしておいた安宿に向かい、なんとか就寝。
今日は、Perissa Beach へ。
昨日のレッドビーチと対照的に、こちらはブラック ビーチ
と言われていて、黒砂のビーチ。
こちらには、カフェや売店などが充実していて快適な感じだが、個人的には、なんにもないレッドビーチの空気感が好き。
昼過ぎにFiraに戻り、午後からバスでIaの街に向かった。
ここは、Firaよりも街が白い。
また、Firaでは見れない海に沈む夕日が見れる。
サントリーニ2日目は、Firaからバスに乗り、30分程のRed Beachへ。
名前の通り「赤い砂のビーチ」で、ちょっと気持ち悪い感じもしたが、神秘的で大人っぽい落ち着きのあるビーチ。
水がちょー冷たく、誰も泳いでいない。。。
海で泳ぐのを楽しみにしてきた僕としては、我慢できずスイム。
その後、数人が入ってきたので、ちょっとだけテンションアップ。
ホテルからの夜景。
長ーい長い道のりを経て、ようやく真っ白な街サントリーニ島(ティア島)へ到着。
島の断崖絶壁は赤褐色。
島の上には、雪が積もったように、白い建物が張り付いている。
花の色・店先に並んでいる果物・洗濯物にカーテン、何気なく点在している物が良い風景を作り出す。
気候が暖かく、真っ青な海にもやっと出会えて、旅前半の苦しさも中和されるかな。
建築の一つ一つは、荒い仕事で、とてもプロの仕事とは言えない。
そう、そもそも素人の仕事。
素人が、何度も何度も上塗りしたり、継ぎ当てだらけで、なんとか雨風をしのいでる。
でもそれがいい。メンテは大方自分でやる事に意義がある。
父親が作業し、子供に伝えていく。
それは、技術を教えるだけでなく、物・事を愛する気持ちを伝えることになる。
日本のように既製品だらけで、誰が作業しても、悪くもなく良くもない、無機質なものとは大きく違う。
高度成長期に日本が作り上げた画一的に平均値を求めた結果は、生活の安定化に平均値をもたらしたが、
現場職人のモチベーションと技術力を奪ってしまった。
同時に、既製品の組み合わせの為、素人がメンテがしにくくなってしまっている。
既製品に頼らず、製作品を追求する僕としては、製作品でも精度の高さを要求する。
しかし、ここの建築を見ると、そんな細かなことではないのかなとジレンマが起きたりする。
人の手を感じる建築は、必ず残っていく。
そして残していかなければいけない。