私が最も尊敬するデザイナーが、イタリアのGiorgetto Giugiaro。
合理的な考えを持ち、意図が明確なデザインで、
物造りに非常にピュアなデザイナーだと言える。
時計から車、鉄道車輛など、日本ブランドでも彼の作品は数多く存在する。
その中でも彼自身「最も最高の仕事だった」と言っているのが、Fiat社のPanda。
Fiat社が、経営状態悪化を理由にGiugiaroにパッケージデザイン
だけでなく、開発全てを外部委託した。
その結果、生産工程までも検討する事ができ、完成度の高い工業製品となった。
低コスト・生産の合理性・実用性などは、随所に見られる。
小さなボディに内部空間を極限に広く使えるよう、実用性をアップ、
また曲線ラインを排除した直線ばかりの鉄板とガラスの構成からも、
低コストの実現を図ったと容易に読み取れる。
ある意味、潔い、最もconceptualなデザインだと私は思う。
また、1980年から2003年までデザイン変更無しというのは、
デザインが時代の流れに負けない強さを持っていた証拠だろう。
本来、日本人は不変な物を大切にできる人種のはずだが、
現在の日本では、そこの価値観のプライオリティが低くなっている気がする。
彼の主な作品には、下記があるが長年愛される物が多い。
初期のFiat panda
初期のVW Golf
初期のLancia Delta
初期のLotus Esprit
Nikon F3
以前使っていたCONTAX SL300RT*。
持ち歩きたいと思えないデジカメばかりの中、
どうしても欲しくなってしまい衝動買いしてしまった機種。
ボディは、マットブラックに本革貼りで、
レンズは、Carl Zeiss Vario-Tessar T*。
ハイアングルを撮るのに、最適な構造で、
とにかく縦・横・厚みのボディバランスが良い。