行こうと思いながら、なかなか行けず、閉幕ギリギリにようやく瀬戸内海へ。
直島を始めとする瀬戸内海の7つの島々で、各島々がそれぞれのテーマで国際的なアートを展示するイベント。
越後のトリエンナーレと同様、地域に密着した形で、地元参加型であるということに意味がある。
また、ボランティアを募り、全国から集まるスタッフは、自らそのイベントを楽しんでいるということも、このイベントの本質的な面白さを現しているのかもしれない。
そのボランティアスタッフは、越後の場合は「こへび隊」、瀬戸内は「こえび隊」という。
なんともかわいらしい。
越後でも、交通の便は車がないとなかなか厳しい面はあったのだけど、瀬戸内はなんせ海を渡らなければいけないので、船での移動となる。
これが、厳しい。
便が少なく、おまけにすぐに定員オーバーになる。
予約したくても、予約ができず、ひたすら1時間も並んでチケットを購入しなければいけない。
どうにかなんね〜かな〜〜とも思うが、イベントといえども、地元生活ラインを使わせてもらっているので、従うべきなのであろ。
たくさん面白いものがあったが、最近ようやくオープンした「芸術家 内藤礼」と「建築家 西沢立衛」
の豊島美術館は、久々に衝撃というかショックを受けた。
展示アートと建築が切り離されず、一体であること、展示アートが限りなくピュアに展示される建築であること。
周囲に人工的な建築物が無い為に、人工的なラインを避けようと、水のしずくを落とした曲線をそのまま形体とし、自由曲線の床、そして美術館としてはタブーな外気が吹き込む建築となっている。
内藤さんの床の水のしずくは、その自由曲線と吹き込む風によって、不規則なラインで不規則なスピードで動き出す。神秘的でありながら、何か吹き出すような面白さがあった。
作品を見ただけで、設計のプロセスが見えてくるすばらしい建築であった。
夕方、高松港に戻り、港の倉庫として昭和初期に建設され使われなくなった倉庫群を、形体を変えず商業施設として、再利用された北浜Alleyで一休み。
夜には、出張時に良く利用している木造住宅を改造した「花雲」で、お気に入りのお刺身を頂き、
ヘトヘトで就寝。
いい旅でした。。。
今年もフードフェアへ。
このフェスタは、元町の裏通りの飲食店が、この日限りのメニューを安価で出展するお祭り。
いつも終わりぐらいの時間に行って、ほぼ完売状態だったので、今年は少し余裕を持って参加。
だいたい、どの店が何を出展しているかわかってきたので、今年はいいバランスで食べ歩きを。
途中、歩くたびに偶然知人に会ったりするが、そういう地元的なスケール感のお祭りはいいもので。
度々、このブログでも書いているけど、メイン通りではなく裏路地に良いお店や公園がある事が、「イイ街」の証だと思う。
裏通りは、華やかなメインストーリーのB面という事ではなく、文化を創れる可能性を秘めている。
それは、路地スケールが人の感覚にしっくりくるヒューマンスケールである事が、根底にあるからではないかな。
その時点で、人と人の距離感が密接になれる強い力を持つ優位性を確保できている訳で。
頑張れ、裏通り!
朝、携帯に「出張で東京来てる」と高校の同級生からメール。
おいおい、僕の地元の友人は、連絡がいつも急。
クラスが3年間一緒だったトモダチだから、いつになっても、そんな軽い感じが嬉しいんだけど。
夜から新橋の立ち飲み屋で合流し、そこそこ飲んだ頃、お隣さんが話しかけてきて、「どこのヒト?」と。
話しを聞くと、どうやら方言を聞き分けたらしく、ピンと来たよう。
そうまさかの同郷で、しかもかなりの近所。
次のお店に誘って頂き、地元話しが盛り上がっている中、よくよく考えると、「明日仕事でイベントを抱えているので今日中に帰る」と豪語していた友人が、一番話し込んでいる。
おーい、大丈夫かい!
まあ、いいか。
昔から僕らは、こんな感じだしね。
そんなこんなで、今回も急な訪問者のお陰で楽しい一日に。
彼は、結局朝一番で仕事に向う事に。
おつかれさまね。。。
最近、情けない事に休みが取れず波乗りにも行けてない。
一番、気持ちいい時期なのに。
ということで、午前中の業者さんのとの打ち合わせを終わらせ、午後からオフにすることに。
さて、どこいこっか?
波無いし。。。
久しぶりに江ノ島行こ。
江ノ島は、近いし、ちっちゃいし、どうなの?って思われがちだけど、僕は大好き。
島内は、住宅や路地が昔のスケールのまま存在している。
何か懐かしい感じというか。
エスカを使わず頂上まで行き、近くのお店で「ところてん」をたいらげる。
ここの、すっぱいっ。
江ノ島の楽しみ方は、お客さんが通らないような細い路地を適当に歩く事。
適当に歩くと、その都度発見があって面白い。
ここ、誰も知らないかもな?とワクワクしたり。。。
頭の中が、グルグルしていた数日間の軽いパニックが、リフレッシュされたかな。。。
今日は、HRDのファーストプレゼ。
インテリアデザイナーのmikiさんとグラフィックデザイナー mt.の小山さんを交えて、意見交換をしながら。
千葉の長生村という九十九里海岸が広がる場所に、住宅と宿といった小さな民宿的な用途。
今回のプロジェクトは、宿としては、東ヨーロッパなどにある「sobe」という形体に本質的には近いのかもしれない。
「sobe」とは、住宅などの空き部屋を一室貸してくれるシステムで、オーナーと泊まる側の距離感が非常に近い形体。
さて、計画の内容としては、近隣の住宅群とのスケールコントロールの為に、ボリョームを細かく切り刻ざみ分切する事としている。
分切されたボリュームの間には、路地や庭的な曖昧でありながらも有効な余白が生まる。
ボリュームの一つ一つは有機的に角度を振り、更に5角形にする事で、程よくプライバシーが確保できる事となっている。
プランとしては、三角の水廻りのみを外壁で囲み、ベッドルームは庇のみで、蚊帳とテント素材となっている。
つまり、ケンチクのボリュームとしては水廻り部分で、後は庇のかかった半屋外部分となる。
簡潔に言えば、ケンチクとテントの中間みたいなもので、屋外なのか屋内なのか曖昧な空間となる。
外の庇の下で横たわる気持ち良さを、体感できるだろう。
恵まれた敷地の広さを有効に使いたい欲望に対して、コストを最小限に抑えるという現実を、両立できるような回答とし、そこに建物のコンセプトが合致するような提案となっている。
今後、オーナーを始めとして、メンバーの意見等で、どんな最終形になるかが楽しみなプロジェクトである。