今日は、NDAのプレンゼンテーション。
設計というのは難しい。
だから面白い。
白紙の状態から、諸条件を整理しながら、そこに三次元で生み出さなければいけない訳だから。
土地の形状・敷地面積・方角・周囲の状況・費用、そしてクライアントが毎回異なり、住宅ともなれば、毎回一見さん。
諸条件が違ってくるのだから、毎回、解は変化し、プロジェクトによって、施主らしさ そのものを表現しつつも、
どこかで何か事務所としての意識の統一性がなければ、希薄ないい加減なものになる。
僕は、そこの時間を大事にしたいし、そこを楽しみたい。
そして、そこにこそ設計料という対価があるのだと思っている。
周囲の緑豊かな環境に対して、建物自体がプランターのようなケンチクになるとかわいいかな。
今日、施主から一通の封筒が。
中には、A4用紙が一枚。
農振除外の通知書である。
この5gしかない紙一枚を得る為に、1年3ヶ月かかった訳だけど、その間に色々な事を積み上げてきている。
いつからなのか「家」までもが、工業製品化され、どんどん簡略化される世の中で、
我が家を建てる為に、これだけ苦労して建てようとする人がいる。
そういう施主の頑張りと、これまでの経過を思うと、ちょいジ〜ンとくる。
この5g、すごく重い。
今年は寒さが厳しいが、行政との打ち合わせなどは、できるだけ自転車で動くようにしている。
車だと、駐車場待ちに渋滞、そして駐車料金にガソリン代とデメリットが多いし不経済。
おまけに現場監理などでは、現場が住宅街で駐車場がない場合も多い訳で、路上に少し停めていただけで、
切符を切られたりと、散々。。。
近場であちこち行くには、車より自転車の方がスピーディだったりするので、車のメリットとしては、
寒くない事くらいかな。
自転車を使い始めてから、月々のガソリン代は1/3以下になったし、渋滞などの慢性的なストレス感も
すごく減った。
個人的には商業主導で言う「エコ」という言葉には、批判的であるが、本質的なエコロジー主義は、
ものすごく興味があるし、自分もそうでありたい。
本質的なエコロジーというのは、少しの我慢とちょっぴり頭を使う程度で充分省エネになる訳で、
高価な設備を導入して、「エコ」と満足するのは、結局断片的に省エネに満足するだけで危険ですらある。
夏にはカーテンを閉めるとか、窓にスキマがあれば、自分で気密パッキンを入れてみるとか、こんな原始的な
事で改善されていく。
設備を入れて何か1つの10%カットより、各一つずつの1%カットの積み上げの方が、結果大きな数値になる訳だし。
おそらくどんなに設備を改善しても、人の考えが改善されなければ、本質的な意味がない。
「エコ」という言葉で、新たな設備のやりかえが増える事も、これも「消費」。
大量の消費を続け、成熟仕切った日本は、もう次のステップに入らなければいけない時期に来ているはず。
インドや中国と経済で競り合おうと、「景気、景気」と叫ぶより、高度成長を終えた先輩らしい考え方というものが
あるのだと思うが。
大きな軌道修正が今、必要なのに。。。
朝一散歩での一枚。
いや〜冬の富士山は本当にきれい。
「澄んだ空気」の概念は、気温低下による飽和水蒸気量の減少から、水分子の散乱が少なくなることであるが、だとしても、デカ過ぎやしませんかね〜。。。
4:30起きして、松本へ出張。
寒い。
行政と最終事前協議を行ない、その他に、行政書士・施主のご両親・施主本人と、バタバタと打ち合わせ。
市役所の協議が終わり、お施主が迎えに来てくれる間の時間に「松本城」を覗き見。
地元では、真っ黒いこの城をカラス城と呼ぶらしいが、派手気味になる中国要素の入った宗教的寺社建築に比べ、より日本的な佇まいが個人的には好き。
しかし、今日は寒い。
19:00過ぎに、高速バスに乗り、東京へ着くと、「あれっ東京寒い」。
すっごーい寒い。
さて、横浜まで、もう一息。。。