今日は、MRY_Apartment Renovationのファーストプレゼ。
これといってキーになる要望やリノベを行う為の大きな理由がない為、軸を見つけ出す事がなかなか難儀なプロジェクト。
そこで、一つ一つ丁寧に心当たりを整理して、回答を見つけ出す事に。
まず、食事会やパーティーなどが頻繁に行われる家族の割りには、既存プランのLDKは狭さを感じ、且つ未使用の個室が並ぶ。
せっかくの山下の景色も仕切られた壁によって、実際にはあまり見えてこない。
営んでいるエステを自宅でも空き時間にできるような小スペースも将来的に配慮すべきであろう。
バランスよく収集したアンティークの家具は、リノベ後も大切に残してあげたい。
収納が少し不足してるかな。
などなど整理した結果、まず水廻り以外の壁は全て解体し、オープンな空間に。
周囲の壁には作り付けの家具を作らず、あくまで壁とし、アンティークなどの家具を置けるように配慮。
オープンな空間の中央に、角度を振って機能的な小屋を配置し、そこには収納や収納式ベッド・犬小屋などを仕込ませている。
その小屋は、ただたんたんと機能を満たすだけでなく、振られた角度によってできた建物との三角の隙間空間を作り出し、エステスペースやベッドスペースを生み出す。
更に、閉ざされていた窓からの景色もスクエアに見えるようになる。
且つ、来客から適度に視界を遮る。
単に「オープンな広い空間を作る」のではなく、「オープンでありながら、ウラとオモテ」を作り出し、今までの欠点を少しだけ解消する事を、プロジェクトのコンセプトとしている。