いよいよNDAの引き渡し。
長かったように感じるが、法令上の困難さや近隣との擦り合わせ、そして諸条件の具現化の難しさと、乗り越える部分が多かったプロジェクトなので、とてつもなく濃厚な日々であった。
もちろんそれはクライアントご自身の情熱がなければ、決してここまでは来れないのは、
まぎれもない事実である。
建築家が家を造るのではなく、あくまでもクライアントが家を造るのだから。
僕達は、それを具現化していくが、それはそのままの回答ではなく、形を変え、そしてぐいぐい引っ張って、
期待値を超えなければ、何の意味もない。
その為には、多くの話し合いと擦り合わせが必要になるが、そこに生まれるのは、お互いの信頼感だと思う。
僕はクライアントを信頼し、クライアントは設計家を信頼する。
ただの物創りはつまらない、ましてや単に美しいだの、変わっていたりだのってことには、まったく魅力を感じない。
それらは、当たり前に処理することであって、人が笑うコト・楽しむコト・安らぐコトなどの「コト」を創りたいと思っている。
つまり人の為の「コト」を創り、どうせならクライアントとの絶対的な人と人の関係を創りたい。
その為には、プロジェクトにどっぶり浸かる覚悟が必要になる。
だからたくさんできないんだけど、でも楽しさは倍増する。
クライアントだけでなく、信頼できる現場監督(株式会社 キクシマ)を始め、多くの施工者とも良い関係を築き、皆が刺激しあえる環境に感謝をしたいと思う。
みなさんありがとうございました。
今日は、家でビール飲んで半べそかきます。
また、どこかで合いましょね。