KBY _ "Cenote"

周囲は、窮屈に建物が立ち並び、北側ひな壇の土地。
そんな周囲の環境と住戸の環境を、建築することによって、同時に良好にすることを目指している。

まず、敷地の支持層が北側傾斜であった為、それに逆らわず傾斜なりに埋めることで、無駄な地盤改良を避けることとしている。
道路面からは、極端に低い平屋建てに見え、周囲に落ちる影が軽減されることとなる。

また、奥に長い敷地に対し、深さの異なる3つの縦穴を建物内に貫き、深さの異なりから温度差を生じさせ、温度差換気による空気の流れが起きることとなる。
それは、それぞれに室内の奥へ光も導いてくれる。

長く奥深い建物では、室内環境のムラが起きがちであるが、セノーテのように陥没した深さの異なる3つの縦穴によって、環境ムラを軽減し、そして周囲の環境も維持することとなっている。

  • Location
    福島県 須賀川市
  • Construction type
    新築
  • Architect
    no.555 _ 土田 拓也
  • Structural design
    オーノjapan _ 大野 博文
  • Construction
    株式会社 保土原屋 _ 吉田 文芳
  • Photographer
    鳥村鋼一写真事務所 _ 鳥村 鋼一
  • Sub title
    Cenote