文房具店からヘアサロンへのコンバージョン。
数年単位でブームが変動するヘアサロン業界。
そこに埋没せず、オリジナルを表現し、且つサロン内の使い勝手に呼応できる計画はどんなものか。
まず、「今後のスタッフの増減やレイアウトの自由な変化」を考える。
商業施設はどうしても見せようとして作り込み過ぎるから、あとで詰まる。
そこで、最低限の必要要素を可能な限り「家具化」を図り、その時々で模様替えをする感覚で、変化に対応させる。
シャンプーシート以外のスタンドミラー・カットチェア・テーブル・カウンターなどはすべて置き家具として扱い、スタッフ同士での移動が可能。
また、カットチェアは既存に一手間加えリユース、カウンターはユーズドの輸送用パレットをリサイクル、FRP板の天板には、機械で作らずガラス繊維のアラが出る手作業で製作したものを使用している。
ファサードとなるサッシは、サッシ工事ではなく、大工工事によって木とポリカの組み合わせ。
一つ一つが丁寧に現場で作られ、それを使い手が変化させられる自由な空間となっている。
おそらく、これからずっと変化し続けていくだろう。