南側には完成な住宅街、北側は毎日子供達の遊び声が響く公園があり、遠くには東京タワーや品川のビル群が見渡せる。
東面・西面は隣家が隣接。
この隣地の環境に対して、それぞれ素直に面を整える。
隣接している東・西面は閉じ、開けている南・北面は開く。
通常、南と北では性質の違いがあり開き方が変わるが、両者が好条件である為に南と北を等価に扱うこととした。
南側は有効な日照を得、北側は眺望。
開口の外側には壁で囲われたテラスを設け、南側は外部からの視線を軽減する役割、北側は冬の北西風を軽減する役割。
内部の構成は、中間階を2層サンドし、施主の仕事と趣味による大量の荷物を収納され日常の生活に支障がないボリュームを確保している。
通常、方角や各部屋の関係から、建物全体が純粋に対称になる事はないが、この建物は周囲の環境を平等に扱う事で形状自体がシンメトリーになり、各々違った役割を持ちながらも、室内でのプライオリティをいい意味で感じさせない建築になっている。
大量にある施主の持ち物が収納され、施主なりの生活が営まれ出すと、まるで鳥の巣箱のようである。。。