音楽スタジオとダンススタジオを持つ住宅。
住宅街に建つスタジオの場合、「音と振動」について慎重な計画が必要である。
もっとも音の大きいレッスンは地下へ、それより小さい音のレッスンは1階へレイアウトされ、音と振動への配慮を行ない、それぞれのスタジオは通常の2層分の階高を持ち、様々なダンス形式に対応できるようになっている。
また、構造的にスパンの大きい空間の耐久性を考慮し、プレストレスコンクリートを梁に導入し、振動などによる経年的なクラックを抑える配慮も行なっている。
住宅では職場への動線を確保しながらも、仕事から遮断した平面計画とし、大きな外部吹き抜けを設けることで「外に閉じながら内に開き」、住宅としての機能・性能を保つこととしている。
ダンススタジオとしての性能、住宅としての居住性を等価に考え、それぞれを満たそうとした計画となっている。