Sheuneは、ドイツ語で牛舎。
ゴルフⅱの専門整備工場であるスピニングガレージのショールーム。
発売から既に30年ほど経つ1種類のみを扱うといった独特な整備会社ではあるが、車両の販売も行う。
私も20年弱のお付き合いで、GOLF cabriolet classicline 1992がお世話になっている。
既存の工場の裏に、元々牛舎であった建物があり、そこに程度の良好な車輌を保管するショールームの計画。
車のショールームといえば、ウレタン塗料のシームレスな床が常識であるが、ここではそれがピンと来ない。
スピニングガレージらしさというか、大衆車であるゴルフらしさと大きくブレを感じる。
「家族と多くの荷物を乗せて、遠くまで走る車」といったVWビートルの後継車であるGolfは粗面の床が似合う。
そこで、牛舎としての排水溝や溜め水用の側溝の形態を残し、砂利を敷き込むだけとしている。
天井面も既存の梁を表し、壁面はエンジン音を吸収してくれる木毛セメント板としている。
着飾ざらない行為こそがデザインになることもある。