築60年を超える住宅のリノベーション。
近隣に大きな都市公園があり、朝にはたくさんの人がウォーキングや犬の散歩をしている。
施主もまた、毎朝犬の散歩に出かけるのが日課であるが、施主の人柄もあり、そこで知り合ったたくさんの知人がいる。
散歩の途中では、公園の東屋で犬や知人とお話をするのが何よりも楽しそうで、そんな楽しみを住宅にも再現したいと思った。
そこで、室内では二つのベッドルームの壁と床を解体し、大きな土間空間としている。
たくさんの犬連れの友人が、押し寄せても許容できるスペースとなる。
エントランスと一体になったリビング空間は、可能な限り壁を外し、解放的にすることで、大人数のパーティも許容する。
外部には、玄関の前に5.4mの庇を設置し、そこはエントランスの延長となる訳だが、ここでも犬連れの友人を迎え入れ、
おしゃべりの場となる。
それは、まるで公園で見る光景のようである。
建物に少し手を入れることで、施主の思考・生活スタイルをより広げることを目標とした計画である。